今日は皆さまに夏のお便りです。そんなに面倒くさがらずに、どうぞお受け取りください。^^




(フリー画像)

私がその公園を初めて訪れたのは、桜の花びらが途切れなく舞い落ちている頃だった。

その日甲州街道沿いの歩道を歩いていると、突然ビルの隙間から一匹の猫が現れ、私を一瞥すると、後ろ脚を滑らせながら急旋回して、勢いよく10メートルほど先にあったコインパーキングに消えていった。

私は速足で歩き、そのコインパーキングを覗くと猫はもういない。もしかするとその先で毛づくろいでもしているのではないかと期待して、コインパーキングの裏にある舗装されていない初めての道を歩いてみることにした。

歩き始めて間もなく、その狭い道に数枚の桜の花びらが落ちている。先に進むほどに花びらの数が多くなっていく。暫くして、遂に目の前一面が花びらで覆いつくされた場所に辿り着いた。そこは、上向きに蛇口のついた水飲み場と緑色の金網フェンスだけの小さな公園だった。私はこの場所に導いてくれた猫へのお礼の気持ちを込めて、その公園を『桜猫公園』と名付けた。本当は役所がつけた正式名があるのだが。

☆  ☆  ☆

私は特別な予定が入っていない限り土曜日の休みは、一日のほとんどを散歩で終わる。朝、クリーニング店に一枚160円のワイシャツを預け、ブログを予約投稿しているときにはそれを一通りチェックして、遅くとも10時には家を出る。途中の昼食と図書館で雑誌を読む時間を入れて、帰宅はだいたい17時過ぎ。こうなると、もはや散歩とは言えないかもしれないが、どんなに天候が悪くてもそうしている。いや、逆に天候の悪い日の方が面白い。いつもと違う景色が見られるから。



先週の土曜日も朝10時に家を出発し、甲州街道沿いを新宿方面に向かった。途中、『桜猫公園』に寄る。初めて訪れた時の桜の花は跡形もなく、桜の樹は緑の葉でいっぱいだった。

この時、生まれて初めてハッと気づいた。(おそらくこのブログをご覧になっている方からすると、そんなの常識でしょ!と突っ込まれてしまいそうなことだが)それはこの公園の桜は先に花が咲き、花が散った後に葉がでるということ。秋にはその葉が枯れ、そして春にはまた桜の花が咲く。くどいようだが、もう一度書くと、桜の花が咲いてから葉がでるのだ。しかも桜の花が咲いている時期は一瞬である。



花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき


―― この言葉に結び付けるのはいかにも短絡的かな?っと、昔NHKでみた小柄なベテラン女優のでんぐり返しを思い浮かべながら呟いてみた。

 
桜の樹の下から上を見上げると、風に揺られた青葉の隙間から眩しい光が差し込んで来た。もうすっかり夏だ!(完)
 
皆さま、週末は紫外線対策をしっかりしてお出掛けしましょう。(^^)/~~~


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