先日のブログで少しだけ触れたように、私の中高時代は、表向きは「クラプトンもいいけど、やっぱ、ジミー・ペイジでしょ!」なんて『禁じられた遊び』もまともに弾けない男が、実は家に帰ると中島みゆきの曲でしんみりと涙を流していたという複雑な青春時代でした。匿名ブログだからこそ言えるのですが。



ただ、不思議なことに私は当然男であって、おまけにその頃の私は失恋なんていう経験はなかったはずなのに、どうして中島みゆきさんの詞に共感できたのか。しかも、涙するほどに、です。これこそが彼女の才能であり、言葉、詩の力というものなのかもしれません。例えば、『化粧』




化粧なんて どうでもいいと 思ってきたけれど



せめて今夜だけでも きれいになりたい



今夜あたしは あんたに逢いにゆくから



最後の最後に 逢いにゆくから



・・・




(前回までのあらすじ)



時は1985年春



達也は高校2年の時、美術部の1年先輩であったA子に恋をし、猛アプローチの末2人は交際を始めた。A子は家の事情で美術大学への進学を諦め、事務系の専門学校をへて日本橋にある化粧品販売会社に勤めている。一方、達也は父親が転勤族であったため、幼少時に暮していた京都での生活に憧れをもっていたことから、京都の大学に進学した。二人の遠距離恋愛は時間が経つにつれ、いつしか連絡を取り合う回数が減りはじめ、達也がその年の冬休みに帰省したとき、突然A子に別れを切り出した。他に好きな女性が出来たのだった。



それから3か月が過ぎ、達也は「最後に一度だけ逢いたい」というA子の手紙を受け取る。そして、二人は新宿プリンスホテル地下1階のカフェバーにいた。


 



「そろそろ時間だから、俺、行くよ」



「そう、じゃ、これ」



「いいよ、この前もおごってもらってるし」



「なぁ~に、いってんの。この貧乏学生が!」



「サンキュー」







勘定を済ませた二人は新宿南口のバスターミナルに向かう。外は雨が降っていた。



 



「それにしてもあなたも変わってるわよね」



「何が?」



「(京都からだと)8時間もかかるんでしょ」



「どうせ寝てるだけだし、メチャ安いし」



「達也・・・」



「なに?」



「私は大丈夫よ。彼女を大切にしてあげて・・・」



「・・・わかった!」



 



流れるな涙 こころで止まれ



流れるな涙 バスが出るまで・・・おわり



 



50半ばのおっさんが書くブログじゃなかったか!? ><



それでは、皆さま、素敵な週末をお過ごしください。(^^)/~~~



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