猫、背を伸ばす [PR]
11月下旬の寒い日のこと
帰宅途中、わたしの目の前に突然猫が現れた
その茶色と白の猫は薄暗い裏通りで、後ろ向きのまま顔だけをわたしに向け、ニャアと鳴いた
目が光っている。わたしはその光る目に視線を合わせたまま、ゆっくりとアスファルトに膝をつき、お土産にもらっていたクッキーを鞄から取り出し、セロファンの包みをそっと破った
猫は体勢を変えず、じっとわたしを見ている
わたしは手を思いっきり伸ばしてクッキーを静かに置いた
猫はくるりと半転し、座ると同時に尾っぽを地面を掃くように二度振った
わたしはクッキーの位置を少しだけ猫に近づけてみた
それでも猫との距離はまだ2メートルほどある
ニャーオ、ニャーオ、おじさんは味方だよ! と話しかけてみた
猫は身体の向きを斜めにして背伸びを始めた。それはそれは気持ちよさそうに
その時だった。コインパーキングから出てきた車のヘッドライトが眩しく光った
わたしは目を細め手をかざすと、指の隙間からしなやかに飛ぶ puma のシルエットが通り過ぎた
猫はマンションの生け垣を飛び越え消えて行った
☆ ☆
お久しぶりです。皆さま、お元気ですか?!^^
終わり良ければ総て良し [PR]
超ブラック企業に務める私は本日もお仕事
さすがに明日は休めると思っていたが、外資のバカ野郎から電話があり、午前中だけ出社することに
日に日に髪は白くなるというのに、ブラックとはこれ如何に!
まっ、自分で選んだ道なので、諦めてはいますが……
話は変わりますが、先日近所の商店街を歩いていると、道の真ん中に黒みを帯びた灰色の物体が
近寄ってみると、ねずみの死体のように見える
珍しいなぁと思いながらしばらく眺めていると、かすかに動き出したので、妙に安心した次第です
新しい年に向けて、屋根裏から出てきたのかもしれませんね!
☆ ☆
そうそう、前回の記事で今年の後半を振り返るというお約束をしていましたよね
大変遅くなり申し訳ございませんでした。では、早速コマツさんに聞いてみましょう
「コマツさん、令和元年後半で一番印象に残ったことは何ですか?」
「別に……」
入梅の候 [PR]
(土日の雨で水浴びしたダイサボ。先日、公園から帰還しました。)
前略 早や半年が過ぎようとしています。
ブログを大幅にサボってしまった私などはどうでもよいのですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
皆様が何事もなくご無事でいらっしゃることを心よりお祈り申し上げ奉り候。
ようやく武漢ウイルスも夏休みに入りそうですね。
私が勤務する渋谷もコロナ前の日常が徐々に戻り始め、
スクランブル交差点ではすれ違う人たちとの距離が極端に近くなってきました。
それにしても、ミニスカートが目立つ! ><
そんなこんなで、暑中お見舞い申し上げます。
草々
更新したいのは言うまでもない [PR]
とりあえず、その理由は新しい職場に集中しているからと言っておこう。
私が住んでいる地域では、一人あたり10万円のお小遣いが貰えるというありがたい申請書類が布マスクよりも先にゴールデンウイーク明けに届いた。
その日帰宅すると、カミさんから預金通帳と一緒にその書類を渡され、彼女は駅員よろしくリビングのテーブルを指さしたのでした。
硝子テーブルの上にはゼブラのボールペン。
私が目を白黒させたことは言うまでもない。
さらに手渡された私名義の通帳がカミさん管理であることも言うまでもない。
梅雨明けが待ち遠しい今日この頃ですが、皆さま、お元気ですか?! (^^)/~~~
(追記)
国債増発によって捻出された我が家の現金給付の行方は未だ不明である。カミさんからは一切の報告がない。ただし、息子によると、先月末、2か月ぶりに訪ねてきた義理の母と出前のお寿司を食べていたらしい。その日であった可能性は極めて高いとだけ言っておく。こまたつ
今年の重大ニュース [PR]
そろそろ各テレビ局で「今年の重大ニュース」なる特番が放送される頃になりました。皆さまにおかれましては、感染症などぶっ飛ばして、健やかな日々をお過ごしのことと存じます。
ということで当ブログにおいても、我が家の重大ニュースをお届けしようと思います。
まず第1位はダントツで私の転職です。50代半ばにしての転職は今思えば大胆な決断でした。お陰様で今のところ上手くいっているわけですが、まだまだこの先どんな運命が待ち受けているのか、不安であったり或いは楽しみであったりしています。
いずれにしても人生80年とするならば、ようやく第4コーナー手前に差し掛かり、最後の直線でまだ伸びる足が残っているのか、はたまた足が上がってしまって失速し、ゴール手前で落馬!?
とはならないよう慎重に折り合いをつけていきたいと考えております。
☆ ☆
続いて、我が家の重大ニュースの第2位は……
「あれ? 新聞は?」
ある朝、トイレに行く途中リビングにあるはずの新聞が見当たらない。すると台所からカミさんの声が返ってきた。
「やめたよ」
「前から、やめたいって言ってたでしょ! 」
そのとき私は改めて気付いた。独身時代を含めて30年以上ほぼ毎日欠かさず新聞に目を通してきている。海外旅行であろうが、眼の手術の翌朝であろうが、それが途切れることはなかった。
ところが3年くらい前から新聞は手にするものの、目を通すのはほんの一部分だけになり、それが理由でカミさんに解約を申し入れてきたのです。しかしその都度カミさんから特に理由を説明されることなく反対され、仕方なく一部のコラムだけを読み続けてきました。彼女にはまだまだ必需品だったようです。
それがなぜ突然解約になったのか、私は新聞の代わりにスマホをトイレに持ち込み、その理由を考えてみた。
答えは簡単で、先月次男からのおさがりで手にしたiPad mini が気に入ったらしく、最近はテレビよりもそれを眺めている時間が長くなっているのです。おそらく彼女が知りたい情報がその画面に溢れ出され、薄っぺらな新聞は相手にされなくなったのかもしれません。次男からの情報ですが、近所のスーパーのチラシアプリは欠かせなかったということです。
以上、我が家の重大ニュース1位はオヤジの転職、2位は新聞の解約事件でした。
皆様の今年の重大ニュースはなんですか?
大晦日までにもう一つくらいはアップするつもりで、今日は終わります。
皆さま、お元気でいてくださいね!(^^)/~~~
多幸ならんことを祈りつつ [PR]
今日は大晦日。昨夜のどんちゃん騒ぎは小池さんにばれたら大変なお叱りを受けそうな盛り上がり様でした。といっても4人までという制限はちゃんと遵守しています。おかげで頭の中は空っぽになり、このブログを書くために出かけた足元は昨夜の余韻のせいか少々ふらつき気味でした。喫茶店に入る前に薬局の20%割引券の有効期限が今日までだったのを思い出し、先ほどドラッグストアーで目薬と新調した革靴で作られた右足小指の「たこ」をいやすための絆創膏を買い入れました。
☆ ☆
タコといえば最近のニュースで予想外に注目を集めていることを知りました。ここでいうタコとは明石のタコでも、私のかわゆい小指にできたタコでもなく、正月遊びの代表選手であるタコ。そう、あの凧あげのタコです。たしかに密を避ける遊び道具としては適しているのかもしれませんね。しかし当事者であるタコもこんな世の中で脚光を浴びたことを素直に喜んでよいものかどうか複雑な気持ちでいることでしょう。
とはいえ、タコは多幸とも書けます。来る年が皆様にとりまして、気持ちよく青空にたたずむタコのように運が上がることを心よりお祈りしつつ、今年最後のアップとさせていただきます。
多幸、多幸、あがれ!! 来年もよろしくお願いいたします。こまたつ 拝
この1か月、猫の手を借りている輩からのお便り [PR]
皆さま、お変わりありませんか?
去年の今頃は感染症の話題も極々新鮮に聞こえていたが、今では気を緩めてはいけないと自分に言い聞かせても、一度緩んでしまった気持ちは使い古した爺さんのももひきと同じで元に戻ることはなさそうです。それでも、いかん、いかん、とマスク姿で仕事に勤しんでいる今日この頃です。
ところで、前回のラスコーリニコフ・コマツの件ですけど、少しだけ続編がございまして、なんと「罪と罰(中)」(前回の記事は上でした)を借りて二日目に大雨に会い、リュックの中にちゃんと入れていたはずなのに、リュックを透して、見事に波打ってしまったのです。(T T)
(ページ端っこの濡れた跡、見えますか?)
日本広しといえども、2冊続けて弁償したのは私くらいのもので、「主は私に二度までも悔い改めよ」と仰せられたのでした。
すみません。簡単ですけど、生きてる証しにアップしておきます。
皆さま、お元気でいてくだいね! (^^)/~~~
遅ればせながら [PR]
(2022年1月6日 東京の雪)
今日はとりわけ寒い一日となった。明後日には東京にも雪が降り積もるそうだ。そんな寒い通勤の朝、私は身体を丸め、手術を3回も経験した左眼を守るために買ったライトカラーの度付きサングラスにマスクという出で立ちで歩いていた。三年も前なら警察に呼び止めらてもおかしくない雰囲気であったはずなのに、一向に周りの怪しむ気配を感じることなく、すっかり雑居ビルが立ち並ぶ道玄坂の風景になじんでいた。
とかなんとか、しれっと皆さまに超遅ればせながらの「本年もよろしくお願いします」のご挨拶です。
それにしても相変わらず、すっきりしない世の中ですよね。感染症は収まるどころかいまだ拡大の一途をだどっていますし、ウクライナはどうなるの? 台湾は大丈夫? って中でも何事もなかったように平和の祭典オリンピックが行われています。見違えるほど綺麗になったジャンプ女子選手の不運には同情しなくもありませんが、私の中では全く盛り上がってきません。頑張っている選手たちにはまことに申し訳ないんですけど……
そんな中、悲しいニュースが続きました。私の大好きな作家である石原慎太郎さんと北町貫多こと西村賢太さんが矢継ぎ早にお亡くなりになりました。10代のころから石原作品を愛読していたという西村さんの死は、石原さんの死と何かしらの因果関係があったのではないかと考えざるを得ないタイミングだったように思います。
簡単ですけど、最後に西村さんが『苦役列車』で芥川賞を受賞したときの石原さんと(もう一人私が大好きな作家)村上龍さんの評価コメントをご紹介して、お二人のご冥福をお祈り申し上げます。
石原慎太郎:この作者の「どうせ俺は――」といった開き直りは、手先の器用さを超えた人間のあるジュニュインなるものを感じさせてくれる。この豊穣な甘えた時代にあって、彼の反逆的な一種のピカレスクは極めて新鮮である。昔、池田得太郎の「家畜小屋」という作品を褒めた誰かが、「色の黒いの七難隠す」といっていたが、この作家の特性もそれに繋がるものと思う。
村上龍:相応の高い技術で書かれていて、洗練されているが、「伝えたいこと」が曖昧であり、非常に悪く言えば、「陳腐」である。作家は無意識のうちに、また多くの場合は無自覚に、現実と対峙し、作品はその哲学や人生の戦略を反映するのだ。新人作家に対し、このような注文をつけるのは、『苦役列車』が質の高い作品だとわたしが認めているからである。
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皆さま、まだまだ厳しい寒さが続いておりますが、どうか幸多き春の門出となりますよう、遅ればせながら心よりお祈り申し上げます。(^^)/~~~